グラフィックの作業で使われる画像形式はいくつかあるが、連番画像を保存する際にかかる時間とファイルサイズを比較してみた。
方法
- 写実的で緻密な3DCG
- セル画(ベタ塗り、背景つき)
- アルファつき画像(実写)
の3種類の画像を
解像度 1024×768 で 600フレーム、主な画像形式で書き出した。
(使用ソフト:AfterEffects CS5.5)
(AEは、同じ内容のレンダリングを繰り返すと二度目以降は少し速くなる
場合があるので、何度か同じレンダリングを繰り返した後に計測した)
写実的で緻密な3DCG
| 時間 | サイズ | |
|---|---|---|
| PSD | 44s | 1.29GB |
| PNG | 4m21s | 718MB |
| TGA(RLE圧縮) | 38s | 1.32GB |
| TGA(未圧縮) | 23s | 1.31GB |
| TIFF(LZW圧縮) | 50s | 829MB |
| JPEG(画質10、標準) | 53s | 457MB |
TGA(RLE圧縮)は、写実的な画像に対しては効果がないことがわかる。
JPEGは、画質を高めると拡大しても劣化がわからないので、参考として入れた。
BMP出力はなぜか用意されていない。
セル画(ベタ塗り、背景つき)
| 時間 | サイズ | |
|---|---|---|
| PSD | 43s | 416MB |
| PNG | 1m30s | 136MB |
| TGA(RLE圧縮) | 44s | 477MB |
| TIFF(LZW圧縮) | 33s | 172MB |
| JPEG(画質10、標準) | 45s | 253MB |
TGA(RLE圧縮)はベタ塗りの画像が得意な筈だが、TIFFの方が優秀な結果に。
JPEGは、ベタ塗りの画像には不向き。
アルファつき画像(実写)
| 時間 | サイズ | |
|---|---|---|
| PSD | 41s | 1.02GB |
| PNG | 4m24s | 593MB |
| TGA(RLE圧縮) | 31s | 1.49GB |
| TIFF(LZW圧縮) | 51s | 667MB |
やはり速度とサイズの面でTIFFが優秀。
まとめ
可逆圧縮で圧縮率が一番高いのは PNG。しかし保存速度がかなり遅い。
TGA(RLE圧縮)は保存速度は速いが、圧縮率が低い。
TIFF(LZW圧縮)は保存速度が TGA より少し遅い程度で、圧縮率は PNG に迫る。バイト順は IBM PC でも Mac でも変化なし。
[結論:TIFF(LZW圧縮)がかなり優秀]
TGA と PNG の連番は作業で使ったことがあるんだけど、TIFF は今までなかった。
どうも TIFF は形式が複数あって、アプリによって開けない場合があるとか?
でも今ならメジャーなアプリを使う分には問題ないんじゃなかろうか。
あと TIFF のメリットは、Windows が標準でサポートしていること。
サムネイルが表示されるし、フォトビューアーで開ける。
Massigra を使う場合はプラグインを入れればいい。
ただ、EDIUS7 と PremiereCC では LZW圧縮の TIFF は出力できないようだ。
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