耳栓の比較

2017/11/20

生活

 外出すると疲れるのは、騒音が耳に入るのが一因じゃないだろうかと思って、耳栓をいくつか試してみた。

 ただしネット上で耳栓の情報を見ると、人によって評価が分かれている。音の聞こえ方は個人差が大きいと思われる。ここの評価も個人の感想であり、他の人が同じように感じるとは限らない。

遮音性  :音が小さくなる度合い
開放感  :耳の穴の圧迫しなさ
喋りやすさ:自分の声がこもり、喋りにくくならないか
経済性  :お金がかからないか

Crescendo Music

 約1,980円
 https://www.crescendo-ear.jp/crescendo-music-20

 音楽のコンサートで、大きすぎる音を下げるための耳栓らしい。
 遮音するというより、音量を全体的に下げる印象。宣伝文句通り、音質を変化させないからそう感じるのだろう。
 車の音などは小さくなるがまだ聞こえる。車内アナウンスくらいの音量の声も聞こえる。「ゴー」とか「ガヤガヤ」とかいう小さい環境音はだいぶ無音に近づく印象がある。

 耳の穴の形に合わない人がいるようだが、自分はフィットした。違和感もない。
 つけても喋りやすいと宣伝文句にあるが、そんなことはない。声がこもる。
 かなり柔らかい素材なので、アルコールで拭くと傷むかもしれない。石けんか中性洗剤で洗うのが無難かも。

 シリーズ製品がやたら多いが、説明が不足していて、何が違うのかよくわからない。
 他のシリーズも使ってみたが、ほとんど同じ印象。

〈2021/7/18 追記〉
 週1、2のペースで4年弱使用し、ついに取っ手の部分が切れてきた。またケースの中からなかなか出てきにくくなった。ゴムが劣化してベタつくようになったためだろう。
 4年弱持つならコストパフォーマンスはとても良いといえる。経済性を星3つから4つに増やした。

遮音性  :★★★・・
開放感  :★★★・・
喋りやすさ:★★・・・
経済性  :★★★★・

Loop Quiet

〈2021/7/18 追記〉

約1,780円
https://loopearplugs.jp/

 新しく発売されたらしい。洗って使い回せる Crescendo と同種の製品。

 Crescendoと比較すると、
 ・フィット感は劣る。きのこの傘みたいな部分が一枚なせいか。耳の穴にすき間ができることがある。耳の穴が痛くなりやすい。
 ・閉塞感が強い。歩くと頭の中の音が「ボフッボフッ」と聞こえる。
 ・うまく装着したときの遮音性は同等かなと思う。

 きのこの傘みたいな部分がかなり薄い。説明書にはリングをつけ替える際に傘を裏返すかのように描かれているのだが、それをやると破れた。
 取っ手がリングなのはおしゃれで良い。だが取りつける際はリングの頭の後ろの方をつままなくてはいけなくて、つけにくい。

遮音性  :★★★・・
開放感  :★★・・・
喋りやすさ:★★・・・
経済性  :★★★・・

サイレンシア

 約513円(2組)
 http://silencia.jp/index.html

 薬局でよく売ってる、柔らかい耳栓。
 柔らかいため洗って再使用ができず、数回で使い捨て。日常的に使用するとなるとお金がかかる。

 大半の音を遮断する印象。確かに静かになる。
 でも高音はあまり遮らないらしく、人の高い声はある程度聞こえる。
 耳の中で膨らむので圧迫感はあるが、不快なほどではない。

遮音性  :★★★★・
開放感  :★★・・・
喋りやすさ:★★・・・
経済性  :★・・・・

MOLDEX Rockets

 約278円
 http://www.moldex.com/jp/hearing-protection/reusable-earplugs/rockets.php#http://www.moldex.com/jp/

 洗って使い回しできるタイプ。固いように見えるが、けっこう柔らかい。

 けっこう奥まで入れないといけないようで、耳の穴の奥が刺激される。
 遮音性は高いようだが自分の耳にはうまくフィットせず、入ってもすぐに押し出されてすき間ができてしまう。何度も押し込んでいると耳の穴が痛くなる。
 見た目がきのこの山に似ているので、「耳の穴にきのこの山が詰まってますよ」と言われる恐れがある(ない)。

遮音性  :★★★・・
開放感  :★・・・・
喋りやすさ:★★・・・
経済性  :★★★★★

THUNDERPLUGS

〈2018/7/8 追加〉

 約1,360円
 https://dirigent.jp/product/safe-ears/thunderplugs/

 Crescendo より遮音性が高いとネットにあったので使ってみたが、自分にはほぼ同じに聞こえる。つけ心地もほぼ同じ。
 車の走行音は Crescendo の方が若干マイルドになる気がする。でもそれもわずかな差。

 後ろの部分が細くなっており(写真の黄色い部分)、耳の穴に押し込むときに指先で押しづらい。Crescendo はここが平らになっているので押しやすい。

遮音性  :★★★・・
開放感  :★★★・・
喋りやすさ:★★・・・
経済性  :★★★・・

デジタル耳せん MM1000

 約4,190円
 http://www.kingjim.co.jp/sp/mm1000/

 いわゆるノイズキャンセラー。

 ただしこれは
 ・300Hz(車の騒音くらいの低音)以下
 ・細かく規則的
 の2つの条件に合う音しか打ち消さない。

 この条件を満たす音は、「ゴー」というエアコンの音のような環境音に限られる。
 静かな室内では空調やパソコンなどの音が消えて効果的だが、騒がしい屋外などでは大半の音に効果がなく、気休めにしかならない。

 カナル型イヤホンなので、耳の穴はあまり圧迫しない。それでも自分の声は多少こもってしまう。
 胸ポケットがない服だと、本体をしまう場所に困る。ケーブルが邪魔。

遮音性  :★・・・・
開放感  :★★★★・
喋りやすさ:★★★・・
経済性  :★★・・・

ノイズキャンセリングヘッドホン

〈2019/11/2 追記〉

 数万円するノイズキャンセリングヘッドホンを店頭で試したところ、MM1000よりはるかに高性能だった。店内のほとんどのノイズが低減される。それでいて人の声や歌は残る。

 ただBOSEの27000円くらいのやつだと、遮音性能は耳栓(Crescendo)よりも劣った。もっと高いやつだと耳栓と同等になるのかもしれない。
 価格と遮音性能が見合っているとはいえない。充電しなければならない手間もあるし。

まとめ

 この中で自分に一番合うのは Crescendo だった。つけやすく、フィット感がよく、疲れにくい。大きい音がまだ聞こえるのが残念だが、屋外での安全性を損なわないのでまあいいかもしれない。

 自分は耳垢が湿っているタイプなので、そのままだと耳栓が汚れてしまう。耳栓をつける前に綿棒とベビーオイルで耳掃除をすることにした。
 ネット上の情報によると、あまり耳掃除し過ぎるといけないらしいが。

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