本の解体の手順

2018/01/09

自炊・電子書籍

 本を解体するための主な道具

  • 大型カッター
  • カッターマット
  • 断裁・裁断機

解体の手順

  1. 中表紙を引っ張って背の部分を剥がす
  2. 断裁・裁断機に入る所定の枚数ごとにカッターで本を分割する
  3. 背の接着剤の部分を切り落とすように断裁・裁断する
  4. 接着剤が残っていないか、しおりが挟まっていないか確認する

●所定の枚数
 例えば40枚までの場合、40ページごとではなく80ページごとなので注意。
 また文庫・新書は紙が薄いが、大きい本は厚いことが多いので、枚数よりも厚さ(定規)で測った方が正確。

●接着剤・しおり
 最初と最後の方のページは、接着剤が多めについていてくっつきやすいので確認する。
 しおりが挟まっているとそのままスキャンしてしまうので、パラパラとめくって確認する。

背から何mmで断裁・裁断するか

 断裁・裁断するとき、背から何mmの部分を切ればいいか。

 経験上、5mmで切れば接着剤はほとんど残らない。
 文字のみの本であれば余白が広いので、5mmで切っても文字まで切れることはない。
 しかし漫画や画集などは、紙の端まで絵が印刷されていることが多いため、5mmで切ると絵が切れてしまうことがある。この場合、以下の2つの方法がある。

●3mmで切る
 3mmで切ると一応紙はバラけるが、高確率で一部に接着剤が残る。紙同士がくっついていないか、念入りに調べる必要がある。
 本によってはこれでも絵が切れる。

●断裁・裁断機は使わず、紙を1枚ずつバラす
 1枚ずつバラすには、接着剤のみをどうにかして落とさないといけない。
 自炊技術Wiki によるとアイロンで溶けるものもあるらしいが、ある本で試したら溶けなかった。
 ヤスリで削ると強い力が加わるため本が曲がってしまうし、なかなか削れないし粉が出るしでうまくいかない。カンナで削ると背がガタガタになってしまう。ガタガタになるということは紙まで削れているということで、少し絵が切れてしまう。
 結局、うまい方法は見つかっていない。1ページずつ、手で引っ張ったりカッターで切ったりするのがいいかもしれない。

 ちなみに漫画は、巻によって余白の距離が違うことがある。
 1巻は5mmで切っても絵が切れなかったが、2巻は絵が切れた、ということもあるので注意。

カッターの選び方

 どの家庭にもある文具用のカッター(オルファでいう小型刃)ではなく、工具用の大型カッター(オルファでいう大型刃)がいい。本の背の接着剤を力を込めて切るには工具用の方が向いている。文具用は、力を入れずに紙をスーッと切るためのもののようだ。

 刃を固定する方法にネジロック式とオートロック式があるが、ネジロック式の方がしっかり固定できるので、そちらがいいと思う。
 オルファの大型刃のカッターはやたら種類がたくさんあってわけがわからないのだが、形状が大体同じなので、たぶんどれを選んでも大差ないと思う。

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